Everything That Makes Me Happy

東京在住の30代が好きなモノやコトを記録するためのブログです。

分かちあう心

甥っ子が2歳になった。

伯母の欲目だと思うが、きゅるんとした瞳と下がり眉、そしてアヒル口が最高にかわいい。しょっちゅう彼の写真を見返しては、家族にかわいいね〜とラインしている。

甥っ子はもちろん容貌もかわいいけれど、もしかするとそれ以上に彼をかわいく眩く感じさせるのは、その心根なのかもしれない。甥っ子は、分かちあうことの素晴らしさを知っている。

アイスクリーム屋さんでのできごと

休日に近所を一緒にお散歩している途中、アイスクリーム屋さんでおやつ休憩を取った。甥っ子がまだ小さいこともあり、アイスは一人一個ではなく、みんなで二つの異なる味のものをシェアすることにした。2歳児にとってもアイスクリームはおいしかったようで、ほぼ一人で一個を完食し、最後はカップに残った液体を飲み干そうとするくらいだった。それくらいおいしかったはずだけれど、決して独り占めしようとはしなかった。一生懸命アイスをスプーンで掬っては、大人たちに分けようとしてくれた。(うまく掬えなくて、スプーンのアイスがいつもちょっぴりなのもかわいい…)

甥っ子もイヤイヤ期に入ってきているのか、自己主張が増えてきている。着替えを嫌がったり、大人の持ち物を欲しがってもらえないと怒って泣いたり。同じくらいの月齢の子に対して、おもちゃを貸したくなくて、ヤー!と主張することもある。なので、決して自己主張が弱いわけではないと思う。彼を見ていると、純粋に”分かちあうこと”が楽しいのかなと感じる。

分かちあいたいという気持ち

アイスクリーム屋さん以外でも、普段から自分の食べものを分けようとしてくれることが多い。(いらないものをくれることもあるが笑)人間に対してだけでなく、お気に入りの人形たちをテーブルに並べて、彼らに食べさせる真似もよくする。1歳半くらいから、大人と一緒に食卓を囲むと、驚くくらいたくさん食べた。最初は、大人と一緒のものが食べたいのかな、くらいに思っていた。でも、きっと、そうではなくて。誰かと一緒に食卓を囲み、食を分かちあうことが楽しいんだと思う。

彼の分かちあいたいという気持ちを理解するきっかけとなったできごとが、もう一つある。甥っ子は動物が大好きで、お散歩中の犬を見ると、ずんずん近寄ってご挨拶しようとする。(もちろん、犬と飼い主さんにも都合があるので、必ず確認させていただいてます!)ある時ご挨拶し終わってお礼を言って離れようとすると、甥っ子が私と犬を交互に指差して、何かを伝えようとしてきた。まだ言葉が出ないので推測だが、どうやら私にもご挨拶したらどうか、と提案しているらしい。実際に私が犬と触れ合っているのを見て満足したようだった。これもきっと、自分が犬が好きだから、犬とご挨拶するのが楽しいから、あなたもやりなさいよという分かちあう心だったと思う。

甥っ子が何かを分けてくれようとする度に嬉しくなると同時に、自分の分が少なくなっちゃうけど大丈夫なのかな〜と少し心配になる。でも、何かを独占したい、自分だけのものにしておきたいという発想は、自分の優位性を保ちたいという気持ちがもたらすもので、甥っ子にはまだない感情なのかもしれない。自分自身の”自分本位”な考え方に気づいて、はっとした。

人と分かちあうことは嬉しく、楽しいこと。人と分かちあえるのは、人間の素晴らしい営みである。甥っ子は、いつも私にたくさんのことを教えてくれる。