Everything That Makes Me Happy

東京在住の30代が好きなモノやコトを記録するためのブログです。

分かちあう心

甥っ子が2歳になった。

伯母の欲目だと思うが、きゅるんとした瞳と下がり眉、そしてアヒル口が最高にかわいい。しょっちゅう彼の写真を見返しては、家族にかわいいね〜とラインしている。

甥っ子はもちろん容貌もかわいいけれど、もしかするとそれ以上に彼をかわいく眩く感じさせるのは、その心根なのかもしれない。甥っ子は、分かちあうことの素晴らしさを知っている。

アイスクリーム屋さんでのできごと

休日に近所を一緒にお散歩している途中、アイスクリーム屋さんでおやつ休憩を取った。甥っ子がまだ小さいこともあり、アイスは一人一個ではなく、みんなで二つの異なる味のものをシェアすることにした。2歳児にとってもアイスクリームはおいしかったようで、ほぼ一人で一個を完食し、最後はカップに残った液体を飲み干そうとするくらいだった。それくらいおいしかったはずだけれど、決して独り占めしようとはしなかった。一生懸命アイスをスプーンで掬っては、大人たちに分けようとしてくれた。(うまく掬えなくて、スプーンのアイスがいつもちょっぴりなのもかわいい…)

甥っ子もイヤイヤ期に入ってきているのか、自己主張が増えてきている。着替えを嫌がったり、大人の持ち物を欲しがってもらえないと怒って泣いたり。同じくらいの月齢の子に対して、おもちゃを貸したくなくて、ヤー!と主張することもある。なので、決して自己主張が弱いわけではないと思う。彼を見ていると、純粋に”分かちあうこと”が楽しいのかなと感じる。

分かちあいたいという気持ち

アイスクリーム屋さん以外でも、普段から自分の食べものを分けようとしてくれることが多い。(いらないものをくれることもあるが笑)人間に対してだけでなく、お気に入りの人形たちをテーブルに並べて、彼らに食べさせる真似もよくする。1歳半くらいから、大人と一緒に食卓を囲むと、驚くくらいたくさん食べた。最初は、大人と一緒のものが食べたいのかな、くらいに思っていた。でも、きっと、そうではなくて。誰かと一緒に食卓を囲み、食を分かちあうことが楽しいんだと思う。

彼の分かちあいたいという気持ちを理解するきっかけとなったできごとが、もう一つある。甥っ子は動物が大好きで、お散歩中の犬を見ると、ずんずん近寄ってご挨拶しようとする。(もちろん、犬と飼い主さんにも都合があるので、必ず確認させていただいてます!)ある時ご挨拶し終わってお礼を言って離れようとすると、甥っ子が私と犬を交互に指差して、何かを伝えようとしてきた。まだ言葉が出ないので推測だが、どうやら私にもご挨拶したらどうか、と提案しているらしい。実際に私が犬と触れ合っているのを見て満足したようだった。これもきっと、自分が犬が好きだから、犬とご挨拶するのが楽しいから、あなたもやりなさいよという分かちあう心だったと思う。

甥っ子が何かを分けてくれようとする度に嬉しくなると同時に、自分の分が少なくなっちゃうけど大丈夫なのかな〜と少し心配になる。でも、何かを独占したい、自分だけのものにしておきたいという発想は、自分の優位性を保ちたいという気持ちがもたらすもので、甥っ子にはまだない感情なのかもしれない。自分自身の”自分本位”な考え方に気づいて、はっとした。

人と分かちあうことは嬉しく、楽しいこと。人と分かちあえるのは、人間の素晴らしい営みである。甥っ子は、いつも私にたくさんのことを教えてくれる。

 

 

2022年をむかえて

新しい年を迎えました。2022年。あけましておめでとうございます。

2022年をどのように過ごしたいか、今の気持ちを残しておきたくて、久しぶりにブログを開いた。SNSに短い新年の抱負のようなものを投稿していたこともあったけど、誰かに見てコメントしてもらうためでなく、自分自身の静かな確認作業のようなものとして残したいと思った。手帳やノートブックに記してもいいのだけれど、文章はPCでタイピングすることに慣れきってしまっているし、この方法が一番自分の考えがまとまりやすい。Evernoteのようなメモ帳アプリに残してもいいのだけれど、誰かが見るかもしれないという適度な緊張感がちょうどよい。2021年にブログを書き始めて続かずにいたけれど、この場所があってよかったなと思う。

 

2021年をふりかえって

今年のことを記そうとすると、去年の振り返りからつなげたくなるもの。とはいえ、本気で振り返り始めると時間がかかりそうだから簡単に。

このブログの初投稿を見ると、年末にあるプロジェクトが大炎上して、火消ししたものの燃え尽き症候群になっていた。そんな始まりだったのだなと懐かしく思う。その時のダメージは、結局年度末の3月くらいまで引きずったのでした。

最初こそやる気が出ない感じだったけれど、良いプロジェクトに恵まれた年だったなと思う。

  • 周囲の助けもあり、自分の投げかけからスタートしたプロジェクトが形になった。
  • 5年くらい緩やかに続いているプロジェクトが、学生時代から興味のあるテーマへとつながり、これまでとは違う形で、濃く関われるようになった。その一連の展開の中で、今までのプロジェクトの経験が活きていると感じられた。
  • 多様なテーマかつセクターのプロジェクトをバランスよく実施することができた。

今の仕事について、もうすぐ10年。最初はしんどいことばかりだったけれど、年を経るごとに経験が蓄積され、昨年はそれを活かして焦らず仕事ができた気がする。10年経ってようやくか…と自分でも思うけれども、経験が血肉となってきた感じ。足りなかった点としては、提案のリードはできていたけれど、自ら仕事を創り出す初動が少なかったこと。これはずっと抱えている課題であり、しっかり向き合って自分らしい解決策を創り出したい。

仕事以外では、趣味=甥の1年でした。保育園の送迎、お着替え、オムツ替え、お風呂、歯磨き、寝かしつけ、ご飯の用意とサポート、病院の付添と、親の大変さには及ばないけれど、一通りのことは齧らせていただきました。日々新しいことを習得し成長する姿を側で見せてもらえること、"してあげたい"と無条件に思えることに心から感謝したい。”あげる”だなんて、烏滸がましい言い方かもしれないけれど。今この瞬間に笑ってくれているだけで、私の方が本当にたくさんのものを受け取っているなと思う。

そして最後に、物欲が爆発した1年でした。SNSを見ては購買意欲が刺激されてオンラインでポチり、リアル店舗では試すだけと思っても結局欲しくなってレジへ。外出自粛でお出かけの機会も減っているのに、洋服が欲しくなる不思議。自粛太りに危機感を覚えてダイエットを始め、8ヶ月近くかけて徐々に10kg近く体重が落ちて、おしゃれが楽しくなったのが大きいかも。食に関しては、美味しいパティスリーやベイクショップ、パン屋さんで買い込んで、お家で楽しむことが多かった。近所に美味しいお店があってよかった。日々に彩りを添えてくれてありがとう。

新年を迎えてしまったけれど、人の買ってよかった投稿を読むのが好きなので、自分でも書いてみたい。

 

ご機嫌に、寛容に、思いやりを持って

2022年は、ご機嫌に、寛容に、思いやりを持って過ごしたい。

20代から30代にかけて、自分のことしか考えてこなかったなと思う。自分に足りないものを埋めること、”より良い”自分になることに精一杯で、そうしないと幸せになれないと思っていた。自分の頑張りを認めてほしい、認められたいとばかり思っていた。

今の自分が”駄目”だからではなく、今のありのままの自分も”素敵”だけれど、わくわくするから、好きだから、面白いから、挑戦する。怠け癖が出てしまったり、締め切りギリギリまで手をつけられなかったり、駄目なところもあるかもしれないけれど、自分を叱責するのではなく、駄目な自分も含めて受け止めて前を向けるようになる。

まだ完璧に腹落ちしているわけではなく、脳で分かろうとしているところがあるけれど、甥っ子のおかげで”存在するだけで良い”って本当にあるんだと心から思えたからこそ、この感覚を広げていきたい。

こうあるべき、に他者をはめてジャッジするのではなく、寛容に。

他者を羨んだり、比較して卑屈になったり奢ったりするのではなく、思いやりを持って大事にする。でも、それは迎合や忖度と同義ではないから、自分の考えは持って誠実に伝える。

何よりもご機嫌に。好きになったり、楽しんだり、驚いたり、わくわくしたり、喜んだり。周りの評価ではなく、自分軸を大事にしてご機嫌に過ごしたい。よろしくね、2022年。

2021年4-5月のマイ・フェイバリット・シングス

 

 気付けば6月。4月の記録をしようと思っていたら、4月どころか5月も終わっておりました。光陰矢の如し。日本は4月が年度始まりなので、始まりの季節の気持ちでいたけれど、2021年として考えるともう半分が過ぎたことになる。毎年こんなことを考えている。

 

コロナ禍で在宅勤務となり、ステイホームな日々が始まってから、もう1年。日本でもワクチン接種は始まっているけれど、全員に行き届くまでは時間がかかるだろう。副作用のニュースもあるし。この生活はいつまで続くんだろうか。まだまだ終わりは見えない。数ヶ月で収束するだろうと思っていたら、どうやらそうはいかなさそうだぞと気付いたのが去年の4月ごろ。それでも年単位になるとは、想定していなかった。来年のゴールデンウィークには、また海外旅行できるようになっているんだろうか。

 

4月は大学生を含め20歳前後の人たちとコミュニケーションする機会に恵まれました。30歳を過ぎた頃から自分が何歳になったのか分からなくなることが多くて、30歳前後で自己認識年齢が止まっていました(引かないでほしい)。そんな私ですが、Z世代と呼ばれる彼らは、教育や社会経済環境など全く異なる時代背景で育ってきたのだと、明確な世代の違いを感じました。デジタルツールを介したコミュニケーションが当たり前で、グループワークにも慣れている。

よく”大人”と話していると、やはりコミュニケーションはリアルでないと…という声を聴く。決してリアルコミュケーションの価値を軽んじているわけではないし、絶対に必要な場面もある。しかし、zoomやslackなど様々なオンラインツールを活用してコラボレーションワークを進める彼らを見ていると、苦手だから、分からないから、と言っていると、あっという間に追いていかれるのだろうな。彼らの若い豊かな感性が”大人”たちの当たり前に潰されるのではなく活かされる社会であってほしいし、そうなれば日本も良くなると思う。

 

また、別の仕事では、日本に根強く残る”女の子はこうあるべき”という社会通念の強さを感じました。年齢や性別などに応じた”あるべき論”が強い日本だけれど、もっと多様な生き方が前提の社会になってほしい。人々の意識というのは目に見えないもので、でも様々な物事に大きな影響を与えている。だからこそ、根本の思想として常に大事にしたい。

 

漫画と本

かしましめし 4巻 

 私の中で、二大料理したくなる漫画。出てくるレシピを真似して作ってみたこともある。出てくる料理が美味しそうというよりも、食べている風景が楽しそうに、美味しそうに見えるからなのかな。

 

 スケッチー 4巻

一人のスケートガールとの出会いをきっかけに、主人公がスケートボードの世界にハマっていくお話。いくつになっても、新しいことを始め、夢中になれるのは素敵なこと。何を想い滑っているのか、一人ひとりのスケートガールたちが魅力的に描かれている。

 

 女の園の星 2巻

とにかく面白い。電車の中で人間観察しているような面白さ。登場人物たちは誰も面白くしようと思って動いているわけではないんだけど、日常の中にはたくさん面白いが潜んでるんだよな〜と思う。

 

 来世は他人がいい 5巻

出てくる人たちは大体ブッとんでるけど、深山霧島は本当に何を考えてるんでしょうね…。 

 

映像コンテンツ

よくおごってくれる綺麗なお姉さん

ソン・イェジンがかわいい。適当に結んだまとめ髪でもオシャレに見えるのはなぜだろう。髪質?頭の形??少女みたいな可愛さと、大人の女性の落ち着きが同居している。ソン・イェジン石田ゆり子永作博美は私の中で同じラインで、自分とかけ離れたタイプだからこその憧れがある。

ソン・イェジンと、その年下幼なじみ役のチョン・ヘインが付き合う直後までは平和で甘いラブストーリーなんだけど、後半はひたすら家族(というより母)から反対される。韓国文化が背景にあるのだと思うけれど、なんであそこまで年下と家柄を理由に反対されるのか、それを仕方ないこととして受け止めているのかが理解できず…

第1話

第1話

  • 発売日: 2019/02/06
  • メディア: Prime Video
 

ソン・イェジンといえば「愛の不時着」が話題だけど、私は「個人の趣向」が好きです。

夢に見たプロポーズ

夢に見たプロポーズ

  • メディア: Prime Video
 

 

ウマ娘 プリティーダービー season 2

萌え系かと思ったら、ケガをして無理だと言われながら、何度も復活するトウカイテイオーに涙しました…観終ってからウマ娘のモデルになった競走馬は実在だと知る。リアルでトウカイテイオーの復活劇見てたら感動しただろうなー。

夢をかける

夢をかける

  • 発売日: 2021/03/30
  • メディア: Prime Video
 

 

 NYガールズ・ダイアリー 大胆不敵な私たち Season1〜3

NYを舞台に女性たちの恋や仕事を描いたドラマと言えば、セックス・アンド・ザ・シティ。"現在版SATC"と呼ばれているみたいだけれど、NYが舞台で女性たちが主人公という点は同じでも、描かれている価値観は全く別物。SATCが放送されていたのは1998年から2004年で、NYガールズ・ダイアリーは2017年スタートだから、違って当然かもしれないけれど。

まず、意地悪キャラが出てこない。基本的にみんないい人。アグリー・ベティの印象か、女性誌の編集部が舞台と言われると、女性特有のドロドロがあるのかと思いきや、編集長はいいボスだし、主人公の3人を始め、みんなで助け合う感じ。協調も新時代の価値観なのかしら。

シーズン1の最初の方こそ恋愛とセックスに関するエピソードが中心で、SATCっぽい感じもするけれど、このドラマのメインメッセージは"多様性"と"自分らしさ"だと思いました。セクシュアリティや人種問題、学歴とキャリア、ボディポジティブなど、違いと多様性に関するテーマが取り扱われていること。それらに主人公たちが向き合い、等身大の自分を発信することで他者の共感を得ていくこと。SNSの台頭により、個の発信が容易になったという時代背景も色濃く反映されていると感じました。

ちなみに原題は”The Bold Type”。キャッチーに「NYガールズ・ダイアリー」と付けたんだと思うけれど、なんか軽い感じ。個人的には、大胆不敵もちょっと違うような気がしていて、恐れずに挑戦していく様はあっているんだけど、彼女たちにも葛藤はあり、時には傷つき、でも逃げずに成長していくしなやかさみたいなものが欠けている感じ。と言っても、良い言葉が浮かばないんですが。

Amazon Primeではシーズン3まで公開。シーズン5まで続いているので、早く続きが見たい。

 

音楽

TENDER PIECE  

TENDERの良い声に癒される。

PIECE

PIECE

  • TENDRE
  • R&B/ソウル
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

 大橋トリオ HONEY

始まりとサビのメロディラインが好き。

HONEY

HONEY

  • provided courtesy of iTunes

 

I Like Me Better Lauv

I like me better I'm with you. そう思える人に出会えることは、恋愛に限らず、幸せなことだし、良い関係性ですよね。 

I Like Me Better

I Like Me Better

  • ラウヴ
  • ポップ
  • ¥204
  • provided courtesy of iTunes

 

 

ファッション

COS

COSがかわいい。ベーシックカラーと、オープンバックとかドメスティックブランドにないシルエットが好きです。銀座と表参道にしか店舗がないのが残念。もっとできてほしい。

この画像のパンツが気になって、わざわざ試着しに行きました。実際に見ると素材感がイメージに合わないものもあるけど、せっかくお店に行ったので試着しまくって、パンツとワンピースをゲットしました。

 

 
 
 
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Deuxiem Class EVERYDAY I LIKE カーディガン

ボタンを閉じてカットソーのように着ても、羽織っても良い。ボトムスにインしても、外に出してもいい。肌触りもいいけれど、少し毛が抜けやすい気がする〜〜

baycrews.jp

 

スキンケア・コスメ・美容

The Ordinary

ずっと気になっていたThe Ordinary。日本から買うのであれば、lookfantasticCult Bueautyが良さそうです。Qoo10でも取り扱っているけれど、割高。Cult Beautyでは「グラナクティブ レチノイド 2% エマルジョン」を扱っていなかったので、lookfantasticから購入。こっちの方が日本語表記だから買いやすいかもしれません。 

regimens(組み合わせ)に注意しないといけないのが注意点だけど、お値段も1000円前後で、私が使っているものは使用感も良いので満足!劇的な変化は感じていないけれど、毛穴が目立たなくなっているような気もするので、使い続けて様子を見たい。

www.lookfantastic.jp

www.lookfantastic.jp

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 ブラデリスニューヨーク ナイトブラ

ナイトブラデビューしました。下着の締め付けが苦手で、圧迫感がないかが懸念点でしたが、今のところ快眠。バストへの影響はまだ分からないけれど。夏になるので、洗い替え用にもう一枚買おうかな。

 

ライフ

RENAULT PLATINUM LIGHT8

4月から自転車が必要になり、購入。住んでいるところに自転車置き場がないので、玄関に置けることが条件で、折りたたみ自転車にしました。

シルバー×ブラックの見た目が気に入っているし、折りたたみも簡単だった。何より行動範囲が広がりました〜。30分近く歩いていたところに、半分の時間で行けるインパクトは大きい。QOLが上がった!!

乗ってみて分かったことは、折りたたみ自転車はチェーンカバーがついていないので、ズボンの裾が汚れること。裾バンド必須です。

 

 アライテント トレックライズ1

数年前から友達とキャンプに行っているんですが、ついにテントを購入!私は運転免許を持っておらず、公共交通機関を利用するので、ギアは重さが重要。色々検討した結果、軽い山岳用テントにしました。とはいえキャンプユースなので、居住性を重視して、長辺に出入り口のあり、風通しが良いらしいトレックライズにしました。

早速5月のキャンプで使用しました。みんなで泊まるのもいいけど、ソロテントは周りに気兼ねせず荷物を整理したりできるのがいい。マイホーム!!

 

食べもの

パンの田島 たっぷりリッチコッペ

惹かれるビジュアル。最初に食べた時は、良かれと思って冷蔵庫に入れたらパンが硬くなってしまい、イマイチでした。2回目は常温保存で食べたら、ふっくらして甘くて美味しかった〜。180円で手に入る幸せ。モノによってはコンビニスイーツよりも安い。

 

 

 檸檬堂 はちみつレモン

ほんのり甘くておいしい。暑くなってくると、お酒飲みたくなりますよね。チューハイは酔わないのでちょうどいい。

 

 

最後にキャンプ先で食べたカレーを貼っておきます。わいわいと外食できる日々が早く戻ってほしい。

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自己肯定感の正体

どうすれば自己肯定感をあげられるのだろう

20代後半の大きな悩みは、自己肯定感が低いことだった。働き始めて数年が経ち、自分のやりたいこと、次の道を模索している頃だった。その時に障壁になったのは、自分には能力が足りないのではないか、自分には無理なのではないか、と自分で自分にブレーキをかけてしまう思考。周りには自信がないようには見えないと言われていたし、働く上で自信がないように見せないことの重要さも体感していたし、結局自分のことを信じてあげられるのは自分しかいないのだと、頭では理解していた。でも、心の中では、自信の無さでいっぱいだった。上手くいかなかったことや失敗したことが静かに降り積もり、同時に周りのスゴイ人たちと比較しては劣っていると落ち込んだ。そうやって落ちていっても仕方なくて、足りないことは努力するしかないし、挑戦しなければダメかどうかもわからないと自分を鼓舞しながらも、どうすれば根本の”自己肯定感”を高められるだろうかと考えていた。

 

その問いに対して明確な答えが出たわけでないけれど、挑戦して出来ることを積み重ねていくしかないと働き続ける中で、今度は”価値を出さなければ意味がない”という思考に囚われていった。成果を出すこと。期待に応えること。働く上で、プロとして、当たり前なのかもしれない。けれども、成果を出せなければ、期待に応えられなければ、価値を出せなければ、”自分には意味がない”と思うようになり、それは同時に自分が他者を見る目にもなった。また、成果や期待や価値の基準が自分ではなく他者にあると、周りに評価されるかどうかが行動原理となる。他者からの称賛は嬉しいしモチベーションになるけれど、それが行動原理になるのは危うい。行動の起点が、誰かがいいと思うか、評価してくれるか、になってしまうから。誰かが評価してくれないと、自分のことを認められなくなってしまうから。

 

あるがままを受け入れられること

そもそも、自己肯定感の定義は何だろうか。インターネットで検索するとたくさんページが出てきて何をリファーするか迷ったけれど、国立青少年教育機構では次のように書かれていた。

 

 

自己肯定感とは、自分のあり方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情などを意味する言葉です。 (出典 実用日本語表現辞典)

 

 

自己肯定感とは、自尊感情(Self Esteem)、自己存在感、自己効力感などの言葉とほぼ同じ
意味合いで使われています。
(出典 国立教育政策研究所自尊感情』?それとも『自己有用感』? 平成27年

 

www.niye.go.jp

 

その他にも自己肯定感に関する記事に目を通していると、"自分のあるがままを受け入れること”と言ったフレーズが度々出てくる。

あるがままを受け入れるとは、どういうことなのだろう。実はとても難しいことで、そのためにはまずあるがままで”受け入れられる”経験が必要なのではないかと思う。価値があるから、役に立つから"受け入れられる"のではなく、そのままで受け入れられ、愛される経験。私にとっては、留学時のホストファミリーがそのような存在だった。異国からの留学生である自分を受け入れ、”私たちの娘”と呼んでくれた。受け入れ費用などは貰わず、むしろ食費などの生活費を負担するボランティアにも関わらず、だ。

 

なぜ、再び自己肯定感について考えるようになったかというと、甥と過ごす時間が影響している。捕まり歩きをしたり、靴を履いて歩いたり、コップから飲み物を飲んだり。大人からすると出来て当たり前の日常動作だけれど、生まれたばかりの時はどれも出来なかったことばかり。彼を見ていると、一つずつ出来ることを積み重ね、人間はこのように成長していくのかと眩く感じる。その時に「できたね」「すごいね」と声をかけて一緒に喜んであげると、とても嬉しそうな顔をする。きっと”できた”と認識することを助け、それが自信に、成長に繋がっているのだと思う。

そして、一緒に喜んでくれる人がたくさんいるというのは素晴らしいことなのだと思う。さらに加えるならば、”できた”ことを喜ぶだけでなく、例えできなかったとしても”挑戦”したことを尊ぶ存在でありたい。決して何かを”できる”から、素晴らしいわけではないのだから。

私は、甥っ子の親にはなれない。けれど、親以外の存在が一緒に成功を喜んでくれること、挑戦を尊んでくれることによって、彼が自分に自信を持ち、素晴らしい存在であると感じられるようになったら嬉しいなと思う。そういう眼差しで周りの子どもたちに接することが、”社会で子どもを育てる”や”地域で子供を育てる”ことなのかもしれない。甥のためのようで、自分の自己肯定感を高めることにつながるのかもしれない。

この気持ちを忘れないでいたい。

 

 

 

2021年3月のマイ・フェイバリット・シングス

ーー3月、期末、年度末。

3月納期の仕事がいくつかあり、それなりに忙しかったかしら。いくつかの仕事では、レポートなどの形でアウトプットが出来上がった。形になるアウトプットができるのは嬉しいものです。納期を理由に、未来への仕込みを先送りにしたのは、ちょっと反省。

ーー3月、購買意欲が活性化。

春になると、オシャレしたい意欲が刺激される。加えて、楽天スーパーSALEやQoo10のメガ割などが重なり、モノの購入が多い月でした。ただ、在宅勤務と外出自粛が続いており、オシャレして出かける機会が少ないのが残念なところ。

月ごとの振り返りを記録するようになって3ヶ月目。翌月の中頃に書くというサイクルになっているが、それだと記憶が薄らいでいる。”いま、起きていること"に集中してしまうという、自分の性格も起因していると思う。来月からは、もう少し早いタイミングで書きたい。

 

漫画と本

 大奥 19巻

2月の完結をうけて公開された高評価のレビューがいくつか目に止まり、気になってほぼ全巻購入しました。まさに大人買い笑。

”男だから””女だから”と、私たちが囚われているジェンダーバイアスを問いかけてくれる物語でした。胤篤(天璋院)がアメリカ留学に向かう幼少期の津田梅子に語りかけるラストシーンは、この物語の締め括りにふさわしいものだったと思います。留学は妻として未来の夫を支えるためでなく、自分自身がこの国を動かす人物になるためだと。この国は歴史からは消されてしまったけれど、ずっと女性が動かしてきたのだから、”女性だから”できないことはないと。

家茂と和宮が示す新しいパートナーシップのあり方も素晴らしかったと思います。始まりは本人たちの意志あるものでなかったけれど、家族やパートナーシップは男女の組み合わせが前提ではなく、信頼関係によって築かれるものであると教えてくれました。

歴代将軍の中では、家定と胤篤の物語が好きでした。美男美女の組み合わせなのと笑、想いが通じ合ったところで別れ告げることもできぬまま迎える最期が切なくて良い。

 

呪術廻戦 15巻

あっという間に新刊が出る。相変わらず、次々に、そして簡単に人が傷ついていく。

呪術廻戦 15 (ジャンプコミックスDIGITAL)

呪術廻戦 15 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

 

 重版出来 16巻

元気をくれるお仕事漫画。一人ひとりがベストな仕事をして、それが重なった時に素晴らしい仕事が生まれる、という瞬間が描かれている。人との出会いや運もあるけれど、そんな仕事をしたいものです。

重版出来!(16) (ビッグコミックス)

重版出来!(16) (ビッグコミックス)

 

 

 パーフェクトワールド 12巻

こちらも完結!

樹が息子を保育園に送る時にいつも楽しそうだから、それを見ていた園児たちが樹の車椅子を羨ましがるシーンに感動しました。車椅子=かわいそう、障害がある=かわいそうは、私たちの思い込みによるものではないかと、象徴的に問いかけてくれたシーンだと思います。もちろん大変なことはたくさんあると思うけれど、いつの間にバイアスが生まれてしまうのだろう。

 

 ゆびさきと恋々 4巻

逸臣くんがかっこいい。でも現実で逸臣くんのような人を好きになったら、好きになってもらうのも難しそうだし、彼の世界が確立されすぎていて付き合っても苦しいと思う笑。

 

ゴールデンカムイ 25巻

金塊へとつながる入墨の暗号が少しずつ解き明かされていて、続きが気になる!

 

ながたんと青とーいちかの料理帖ー 6巻 

磯谷友紀さんの作品はどれも面白い。こちらは、いちかがどんな料理を作るのか、料亭「桑野木」がどうなっていくのか、楽しみに読んでいます。

 

 日に流れて橋に行く 5巻

歴史ある呉服屋が昔からのやり方を見直し、百貨店へと生まれ変わっていく姿は、まさにイノベーション。明治になり異国から新しい文化やモノが押し寄せてきたように、私たちが生きるこの時代もテクノロジーの進化による変化が目まぐるしい。呉服屋から百貨店に進化を遂げたように、百貨店も新しい形に進化しないと、無くなるのは時間の問題かもしれないですね。

女性店員の地位が確立されていなかった時代に、時子や千鶴さんたちが自分らしさを活かして働き、女性の新しい仕事を生み出していく姿も応援したくなる。

 

乙嫁語り 13巻 

新刊を楽しみにしている乙嫁語り。刺繍や料理、お風呂屋さん、客人のおもてなしなど、中央アジアの文化の描写が面白くて美しい。乙嫁語りを読むと、中央アジアに行きたくなる。コロナの影響でいつになるか分からないけれど、ウズベキスタンでスザニを買い漁るのが夢です。治安の悪化により、スミスが英国帰国前にアミルたちに会えなかったのは残念だけど、次巻からまたアミルたちのお話に戻るそうで楽しみ。スミスについて英国に渡るタラスさんは、ぜひとも幸せになってほしい。いつかイギリスに戻った話もかかれるのかな。

乙嫁語り 13巻 (HARTA COMIX)

乙嫁語り 13巻 (HARTA COMIX)

 

 

 

( 心に残った漫画を振り返りながら、”常識”を問い直すもの、”常識”に囚われずに挑戦すること、特にそのような挑戦をする女性の物語が好きなのだと気づく。)

 

音楽 

Spotifyで最近再生したコンテンツが表示できるようになった(前から?)月ごとにまとめてくれるともっと嬉しいんだけどなー。

iri Wonderland 

一時期リピートしていたiri。久しぶりに聴きたくなった。

Wonderland

Wonderland

  • iri
  • J-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

 bonobos 春の嵐

春になると、bonobos春の嵐が聴きたくなるのです。

春の嵐

春の嵐

  • provided courtesy of iTunes

 

 Cocco

高校生の頃にずっと聴いていたCocco。急に聴きたくなった。昔にずっと聴いていたからかもしれないですが、活動再開前の曲が好きです。

ポロメリア

ポロメリア

  • provided courtesy of iTunes

 

映像コンテンツ

呪術廻戦、ゆるキャン△天地創造デザイン部、ワールドトリガーを引き続き視聴。呪術廻戦は、前日譚の「東京都立呪術高等専門学校」が映画化するそうですが、普通に本編の続きもアニメ化してほしいー。

 

マチネの終わりに

amazon primeで久しぶりに映画を見る。石田ゆり子さんの安定のかわいさ。いくつになっても透明感があって、少女のようで、でも色気もあって素敵。

ゆり子様は素敵でしたが、トリリンガルの設定は厳しかったように思います。英語もフランス語も発音やリズムが気になってしまった…。

マチネの終わりに

マチネの終わりに

  • メディア: Prime Video
 

 

 

ファッション

IENA×MADISONBLUE コンバース

これまで機会がなくて、ファーストコンバース。ベージュのバックサテン生地と、ソールのネイビーの組み合わせが可愛くて、カジュアルになりすぎないところが良い。履いているだけでオシャレな気分になる、最近のお気に入りNo.1!買ってよかった!!

 

 
 
 
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スリムストレートハイライズジーンズ

トレンドのハイライズのボトムスが欲しくなって購入。ハイライズにするだけで、今っぽいスタイルになった気がする。期間限定価格の時に買ったので、3000円足らず。ユニクロのクオリティすごいですよね。

www.uniqlo.com

 

コスメ

ZEESEA カラーマスカラ

カラーマスカラが欲しくなって、青グレイと抹茶色を購入。色味は気に入っているものの、パンダになりやすいのが難点。unevenのカラーマスカラも気になっていて、こちらを買い直そうかちょっと迷う。

www.qoo10.jp

 

VELY VELY 氷河水サンクッション

ファンデーションが苦手で、BBクリームや色付きの日焼け止めを使っているのですが、在宅勤務とマスクを着用が続くので、もっと軽いつけ心地のものを探していた時に購入しました。カバー力はないけれど、ひんやりとしたつけ心地が好きなのと、まだこの生活様式が続きそうなのでリピートしました。

www.qoo10.jp

 

食べもの

eatime シチリアで愛されるソースがよく絡む本格カザレッチェ

USMHが展開するプライベートブランドのeatime。マルエツ、カスミ、マックスバリュ関東で買えるのですが、近くにお店がなくて、試す機会がありませんでした。出先でマルエツを見つけて、何商品か購入。まずはカザレッチェを試してみたら、期待通りの美味しさ!他の購入品も食べるのが楽しみ。ショートパスタは、小さい鍋で茹でられるので手軽で好き。

www.usmh.co.jp

2021年2月のマイ・フェイバリット・シングス

 

相変わらずやる気が逃げ出したような日々を過ごしていました。そろそろ浮上するかな。できるかな。2月は28日しかないから、過ぎ去ってみると、あっという間だった気がする。31日ある月と比べたって、その差はたった3日なのに、不思議な感じ。

 

漫画と本

烏は主を選ばない 1巻

人の姿に変身することができる八咫烏の一族の物語。原作は小説で、そのコミカライズ版です。原作は読んだことがなく、前シリーズの「烏に単は似合わない」の漫画から入りました。最初は”いつか王子様が…”的なストーリーなのかなと少女漫画気分で読んでいたら、見事にラストで裏切られました。「烏は主を選ばない」は、若宮とその従者である雪哉の物語。「烏に単は似合わない」ようにお姫様たちは出てこないので華やかさは少なめだけど、前シリーズでは主要人物でありながら謎多き存在だった若宮を中心にしたストーリー展開で面白い。

 

久しぶりに漫画以外に本を買ったんだけど、ツンドクしているので、3月は読みたい。

 

映像コンテンツ

呪術廻戦

引き続き楽しみに見ています。20話はイケメン五条先生が虚式・茈を発動する回なので、貼っておきますw 五条先生のおめめがキラキラすぎる。

第20話 規格外

第20話 規格外

  • メディア: Prime Video
 

 

ソーイング・ビー Season1

 イギリスの裁縫自慢たちが裁縫の腕を競い合うリアリティ・ショー。出演者たちのいがみ合いなどは一切なく、むしろお互いをリスペクトし合って仲良くなったりと平和なプログラムです。久しぶりに仕事で英語を使う機会があり、英語に触れる時間を作ろうと見始めたら面白かった。

産業化によって既製服が安く生産されるようになったおかげで、誰もが着飾る楽しみを得られるようになった。でも、体型というのは百人百通りで、ブランドものを着るよりも流行りの服を着るよりも、その人の体型に合ったものを着ることが一番のおしゃれだと思う。ソーイング・ビーを見ていると、服作りがいかに技術のいることか、体型にあったものを作るのがいかに難しいことかを知るけれど、同時に自分の手で自分の好きなものを生み出せるって、魔法のように素晴らしいことだなと思わせてくれます。

第3話で敗れて去ることになったスチュアートの最後の言葉が素敵なので、ここに残しておきます。『裁縫でもそれ以外でも、何か創ってみたくなったら挑戦してほしい。誰もが創造性を持っているから。』"enjoy"という言葉を何度も使っているところに、創ることは楽しいことなのだというメッセージが込められている。

 

 

For judges to say that I brought a sense of fun, and joy to sewing,
that's why I do it. If I communicated that, fabulous

If you want to sew or be creative or do anything else, do it, enjoy it.

Because anyone can be creative.

It doesn't matter how old you are, male, female,
what's your experience or how mach money you've got or how little,
you just enjoy it.

第1話

第1話

  • メディア: Prime Video
 

 

音楽

Crying Over You (feat. RM & BEKA)

英国のエレクトロニックミュージックデュオHONNEとBTSのRMのコラボ曲。

Crying Over You (feat. RM & BEKA)

Crying Over You (feat. RM & BEKA)

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RMのseoulという曲もすごく好きなんですが、これもHONNEのプロデュースであったことに気づく。

seoul (prod. HONNE)

seoul (prod. HONNE)

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あとは、先月に引き続き、TXTをずっとリピートしていました。

Fairy of Shampoo

Fairy of Shampoo

  • TOMORROW X TOGETHER
  • K-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes
Ghosting

Ghosting

  • TOMORROW X TOGETHER
  • K-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes
Angel Or Devil

Angel Or Devil

  • TOMORROW X TOGETHER
  • K-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

 

食べもの

割高だと知りながら、外に出るのが面倒くさくて、Uber Eatsを何回か使ってしまった。徒歩圏内にはないお店も、デリバリーで利用できるのは確かに嬉しい。でも、やっぱり割高だし、Eatsパスの無料お試し期間が切れたら使わないようにする!

 

ファッション

COGTHEBIGSMOKE フーディー

こちらの白のフーディーを購入。本当はフードなしのトップスの方が欲しかったけれど、あいにくSold Outでした。でもフードありの方も、コクーンシルエットと、フーディーの紐がリボンっぽくてかわいい。春が近づくと、おしゃれしたい欲が刺激される。

 
 
 
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おしまい。 

 

 

ハイキュー!!とその最高の幕引き

2020年に全45巻で完結した『ハイキュー!!

シリーズ累計の発行部数は5000万部超え、アニメ化など様々なメディアミックス展開もされている、言わずと知れた人気漫画です。10巻くらいまで?単行本で読んでその後は追っていなかったんですが(連載期間8年半なので絶えず追い続けるのはなかなか大変…)、完結をきっかけに全巻通して読んでみたら、素晴らしい「物語」として幕引きを迎えていました。個人的に素晴らしいと思ったポイントを共有したく、まとめました。盛大にネタバレしていますので、お気をつけください。

ハイキュー!! コミック 全45巻セット

ハイキュー!! コミック 全45巻セット

  • 作者:古舘 春一
  • 発売日: 2020/11/04
  • メディア: コミック
 

 

 

 素晴らしいポイント①成長を描く物語としての最高の終わり方

人気漫画であればあるほど、その人気ゆえに終わりが引き延ばされ、結果として中弛みし、あそこで終わっていれば良かったのになと思うことが結構あります。スポーツ漫画だと、全国大会優勝後に二連覇を目指すけど一年目の面白さを超えられないとか。全国大会後に選抜編が始まり、これまでのライバルが仲間になるオールスター具合に盛り上がるけど途中から向かう方向が見失われれていくとか。次から次へと強いライバルを出せば、ストーリーとしてはどこまでも続くけれど、物語の主軸がわからなくなり、失速していく。その点、ハイキュー!!は最高の終わり方を迎えた物語ではないかと思います。 

 

ハイキュー!!は、主人公の日向翔陽がかつて強豪と言われた烏野高校のバレーボール部に入部し、身長は低いながらも持ち前のジャンプ力や運動能力を活かし、全国大会を目指すという物語。最終的に烏野高校は、県内の強豪校を破り春高に出場、善戦を続けるもののベスト8という結果に終わります。その後、残された二年生と一年生が新しいチームで全国優勝を目指すことにすれば、もっと長く物語を続けられただろうけれども、最終章はいきなり飛んで日向たちの高校卒業後。日向はブラジルへビーチバレー修行に向かいます。最初は、この最終章が蛇足だと思ったんですが、ハイキュー!!高校バレーの物語であると同時に、バレーボールに魅せられた日向翔陽が、最後までコートに立ち続けたい、いつまでもバレーをし続けたいと成長する物語なのです。この原点に立ち返ると、高校編をそのまま続けるよりも納得の展開で、コートに立ち続けるために必要な日向翔陽の成長が丁寧に描かれています。

日向はもの凄いスピードで成長していくけれど、中学時代はたった一人のバレー部員でろくに練習もできず、高校はヘタクソな状態からスタートし、いくら運動能力が優れていても身長が低いという圧倒的な不利を抱えている。高校三年間どんなに頑張っても、他の素晴らしい選手たちも同じように頑張っているわけで、それだけで日向がコートに立ち続けるのは不可能だからこその、二年間のビーチバレー修行なんだと思います。日向たちが二年生の時の春高はベスト16、三年生は三位と、高校三年間の結果がたった1ページで説明されていることで、頑張ったからって優勝は簡単ではない、そんなに甘くないんだよと言われているような気がします。

ビーチバレー修行では、インドアとは違い二対二で戦うビーチバレーだからこそ、レシーブやトスなど全体的な技術が磨かれるのですが、同時にブラジルという慣れない異国の地で、食事や睡眠、メンタルなど毎日の過ごし方に気をつけ、常に万全を期そうとしている日向の姿が印象的でした。なぜなら、彼は春高準々決勝の鴎台戦で、発熱のために第3セット途中で退場し、チームも負けてしまうという悔しさを知っているから。彼の心には、その時にかけられた顧問の武田先生からの言葉が深く刻まれている。高校時代は呼ばれてもいない宮城県一年生選抜合宿に乗り込むなど、強くなりたいと焦って行動することが多かったけれど、上手くいかなくてもただむしゃらに頑張るのではなく、冷静に思考し積み重ねていこうとする姿に技術面だけない大きな成長を感じました。


この先絶対にこんな気持ちになるものかと刻みなさい。
どうしようもない事は起こるでしょう。その度に注意深く刻みさない。

君は将来金メダルと取ると言った。何個も取ると言った。

そして君は今”がむしゃら”だけでは超えられない壁があると知っている。その時必要になるのは知識・理性・そして思考。日向くん、今この瞬間も「バレーボール」だ。勝つことを考えてください。

君の身体はこれから大きくなるでしょう。けれどネットという高い壁越しに行う競技で、190cmが「小柄」と言われるバレーボールの世界では、きっと君はこれからもずっと「小さい」。他人よりチャンスが少ないと真に心得なさい。そしてその少ないチャンスをひとつも取り零すことのないように掴むんです。
…君は。君こそはいつも万全でチャンスの最前列に居なさい。

(41巻第356話「終わりと始まり・2」P.166〜P. 169)

ハイキュー!! 41 (ジャンプコミックスDIGITAL)

要所要所で名言を残す武田先生。なかでも、悔しさに震える日向にかけるこの言葉が、私には一番響きました。このとき、武田先生は29歳。どんな人生経験をしてきたの、武田先生…。

 

そして、ハイキューという物語のもう一つの軸は、中学最後の大会でボロ負けしたものの、数奇な巡り合わせで高校ではチームメイトとなった影山飛雄とのライバル関係。どちらが長くコートに立ち続けることができるかと、日向と影山が切磋琢磨しあう関係性がベースに描かれているので、ビーチバレー修行から帰国した日向がプロチームに所属し、同じプロとして影山と対戦するのは、彼ら二人の成長を見せる舞台として最高だったと思います。最後、日向と影山が日本代表としてまた一緒に戦い、そして世界選手権大会決勝では敵チームとなって対戦するという終わり方も、そうやってバレーボールに魅せられた二人は敵になったり味方になったりしながら、コートに立ち続けていくのだろうという余韻を感じさせてくれました。全巻通して読んでみると、高校バレーの青春を鮮やかに描きながらも、コートに立ち続けたいという日向と影山の強い思いが常に中心にあることがよくわかります。物語のメインテーマはずらさず、素晴らしい幕引きを迎えた物語だと思います。

 

 

素晴らしいポイント②及川徹が示す、努力は報われるということ 

天才セッターと呼ばれながら、独断的なプレーで中学最後の大会で孤立してしまう影山飛雄。ハイキュー!!は、日向のチームメイトでライバルの彼が成長していく物語でもあります。その天才影山が、一生勝てないかもしれないと言う存在が、中学の先輩であり、青葉城西高校のキャプテンでセッターの及川徹です。チームメイトが誰もトスに応えてくれず、”コート上の王様”と揶揄された影山とは対照的に、チームの力を最大限に引き出すセッターとして描かれています。同時に、センスがあり努力も惜しまないが、影山と比較した時に「優等であるが天才ではない」と作中で言い切られているのが及川徹です。

 

及川は負けず嫌いで本当に努力を惜しまない選手ですが、チームとしては負けないけれどトス回しでは影山に敵わない、いつかはお前(影山)に負けるかもしれないと、どこか”天才”ではない自分に限界を感じているところがあります。高校卒業後もバレーを続けるのか、どこかで区切りをつけるか、悩む姿も描かれています(本当のところは、辞める理由ではなく、辞めない理由を探していたのですが)。そんな彼が真に吹っ切れたと見えるのが、烏野との春高予選の第3セット。コート外から、レフト位置のエースの岩泉に超ロングセットアップを決め、

 

才能は開花させるもの。センスは磨くもの!!!

(17巻146話「才能とセンス」P.40〜P.41) 

ハイキュー!! 17 (ジャンプコミックスDIGITAL)

と見出すのは、ハイキュー!!の中でも屈指の名場面だと思います。

 

極限スイッチ

極限スイッチ

  • 発売日: 2016/03/23
  • メディア: Prime Video
 

↑ アニメだと2期24話が該当回。無理な体勢からトスをあげてひっくり返った及川は、すぐさま立ち上がりコートに戻ろうとします。一歩取られながら急いで戻ろうとする動作がアニメでは加えられていて、彼のはやる気持ちが伝わってきます。アニメも超おすすめです。

 

”自分は天才とは違うから”と嘆き諦めることを辞め、”自分の力はこんなものではない”と信じてひたすらまっすぐ道を進んでいくことを決めた彼は、高校卒業後アルゼンチンリーグでプレーすることを選びます。そして最終回では、日向や影山たち擁する日本代表とオリンピックで対戦するアルゼンチン代表のセッターとして登場。帰化してアルゼンチン代表となった及川に一瞬非現実さを感じたのですが、彼のそこに至るまでのきっと辛く苦しかったであろう道のりに想い馳せると、これは努力が報われる、希望を与えるエンディングなのだと認識を改めました。

”自分の力はこんなものではない”と信じて進むことは、どこまで頑張れるか自分との戦いであり、決して簡単なことではないはず。世界トップレベルで競うとなると、それはひとしおでしょう。順当にバレーの道を進むのであれば、及川はスポーツ推薦で大学に入り、Vリーグを目指せば良かった。でも、それでは足りないと考えたからこそ、一人アルゼンチンに渡ることを選択したのだと思います。日向のブラジルでのビーチバレー修行もだと思いますが、先例のない道というのは、成功の確証がなく、自ら切り開かねばならない苦しい道。春高予選の烏野戦後、影山に並ぶ勝てない相手であった牛島から、自分のいる白鳥沢に来なかったのは”取るに足らないプライド”のために間違えた選択であると言われますが、及川が”取るに足らないプライド”で選択した道は決して間違えていないと見返したのが、あのオリンピックシーン。”俺は全員倒す。覚悟しとけ”と言ったよね、俺はここにいるぞ、と。個人的に、及川徹は、主人公・日向翔陽とライバル・影山飛雄に並ぶ、バレーボールに魅せられバレーボールに献身する人物だと思います。だから、彼の献身がちゃんと報われているのだと、最終回で描かれたことに救われた気持ちになりました。それは、私たちが日々葛藤し頑張る何かも報われる瞬間が来ると励ましてくれているように思いました。 

 

ハイキュー!! 17 (ジャンプコミックスDIGITAL)

ハイキュー!! 17 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

 

 

素晴らしいポイント③登場人物たちを駆動するバレーボールの楽しさ

ハイキューの登場人物たちをバレーボールへと駆り立てるモチベーションとは何だろうか。それは、できなかったことができるようになった時の快感、バレーボールの楽しさだと思います。ハイキューは、登場人物たちが感じたバレーボールの楽しさをドラマティックに描いていて、それが私たちの心を震わせます。

 

月島蛍のバレーボールにハマる瞬間

彼らが出会ったバレーボールの楽しさのうち、最もドラマティックなのが、烏野高校の月島蛍がバレーボールにハマる瞬間だと思います。主人公の日向に対して190cm近い恵まれた体格であり、クレバーで器用ながらも、バレーボールは”たかが部活”と一線引いているのが月島。強豪と言われた頃の烏野高校バレー部に所属していた兄が、頑張っても三年間一度もレギュラーになれないまま終わったことが月島少年の心に影を落とし、どんなに頑張っても将来どうなるわけでもないから程々で良いと、傷つかないよう殻に閉じこもってしまっている。 熱いメンバーが多い烏野では異色の存在です。そんな月島が、ブロックの司令塔として開花するのが、春高予選の白鳥沢戦。全国で三本指に入るスパイカー牛島を擁する白鳥沢の強烈なスパイクをブロックし続け、ワンタッチを取り続けます。冷静で執拗なブロックに苛立ちを積み重ねた白鳥沢のセッターがトスを乱したのを見逃さず、それを決めようとした牛島のスパイクを完全にシャットアウト。烏野は月島のこのブロックで第2セットを取り返します。

 

たかがブロック一本。たかが25点中の1点。たかが部活

(19巻163話「月の輪」P.33〜P.35)

ハイキュー!! 19 (ジャンプコミックスDIGITAL)

と思いながら、ガッツポーズを決める月島がめちゃくちゃかっこいい。このガッツポーズ、見開き1ページでセリフもなく描かれているのですが、クールな月島の気持ちが溢れていることが伝わってきます。

 

月の輪

月の輪

  • 発売日: 2016/10/30
  • メディア: Prime Video
 

↑アニメの方もかっこいいのでぜひ(3期の第4話「月の輪」です)。

 

この試合をきっかけに月島はブロックの要として、烏野にとってより一層欠かせない存在となっていくのですが、最終回では大学卒業後に地元仙台のVリーグチームに入っています。チームメイトとなったかつて対戦した青葉城西の京谷から、日向や影山たちのオリンピックの試合を見ないのかと聞かれ、

 

どうしても「動かなきゃ」って思っちゃうんですよね。そいつらをみてると

(45巻最終話「挑戦者たち」P.198)

ハイキュー!! 45 (ジャンプコミックスDIGITAL)

と答える。”たかが部活”と言っていた月島が、です。上には上がいる。きっと月島は日本代表に選ばれることはない。でも、それは月島にとってバレーボールをやらない理由にはならない。彼は、もうバレーボールの楽しさを知ってしまったから。バレーボールに出会ったことで月島の人生が変わったと感じさせる、胸熱な最後だったと思います。

 

ハイキュー!! 19 (ジャンプコミックスDIGITAL)

ハイキュー!! 19 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

 

 

名シーンだらけの稲荷崎戦

春高二回戦の稲荷崎戦では、インターハイ2位の実績を誇る強豪稲荷崎に対して、烏野メンバーが次々とこれまでを超える成長を見せます。個人的には、ハイキューの数ある試合の中でベストゲームだと思っています。

次期エースである田中が、スパイクが決まらない不調を精神的にも乗り越え、超インナースパイクを決めて第一セットを取ったり。(さらっと1行で書いてしまっているけど、田中が本当に精神男前すぎる。)

稲荷崎のビックサーバー宮侑のジャンプフローターサーブを、リベロの西谷が苦手だったオーバーで見事とらえ、宮侑のサーブを一本で切ったり。西谷はいつも男気があってかっこいいんですが、そんな彼の背中を押したのが、ベンチメンバーで同学年の木下というのがまた良くて。西谷がいつもの癖で一歩下がってアンダーでレシーブしようとしたのに木下が気付いて、ベンチから『前ッ』と声をかける。西谷のレシーブから烏野の攻撃が決まり、コート内のみんなで喜んでいるなか、西谷がベンチの木下を指差してガッツポーズ。最後に「守護神のヒーロー」と、その回のタイトルが出るんですけど、木下は試合ではすごい活躍はしてないけど、守護神の西谷にとってのヒーローで。晴れ舞台の裏側で積み重なっている日常の頑張りや関係性の尊さを感じさせてくれます。

とにかく名シーンだらけの稲荷崎戦なのですが、やっぱり一番は第3セット中盤の日向のレシーブ。稲荷崎のスパイクが決められたと思ったところに日向がいて、綺麗にレシーブを返す。日向はずっとレシーブもサーブも、基本的な技術は全部ヘタクソと言われていました。春高前に無理やり乗り込んだ宮城県一年選抜合宿以降、もっと上手くなるためにはどうすればいいかと深い思考が伴うようになったのですが、それが結果として現れたのが、このレシーブです。日向が拾った!と、思わず烏野チームの一人のように歓喜してしまいます。そして、レシーブした時の日向は、できたことの感動と興奮を噛み締めているようで、めっちゃくちゃいい表情しています。

「ハーケン」

「ハーケン」

  • 発売日: 2020/11/29
  • メディア: Prime Video
 

↑日向の名レシーブは、4期22話で見れます。

 

 

対戦チームの稲荷崎のセッター宮侑も、印象に残る「バレーボールに魅せられ献身する」一人です。第3セット、乱れたトスの下に滑り込んで、苦しい体勢からオーバーでセット。アンダーでセットすればいいじゃんとチームメートの角名に言われたのに対し、

 

アンダーは腕2本。オーバーは指10本。
よりいっぱいのモンで支えたんねん。セッターやもん。

(32巻279話「愛」P.23〜P.24)

ハイキュー!! 32 (ジャンプコミックスDIGITAL)

と答える。その時の表情が子どものように無邪気な笑顔で、本当にセッターが好きなんだろうなぁと伝わってきます。彼はセッターとしてだけでなくサーバーとしても優れた選手で、超剛球のスパイクサーブと超変化のジャンプフローターサーブの二刀流で烏野チームを苦しめますが、プロになると2つの中間のハイブリットサーブも加わって三刀流サーバーに進化します。もちろんそこに至る過程には不調や努力もあって、双子の相方の宮治にうまくいかないことを愚痴るのですが、彼が口にするのは”やらなあかん”ではなく”かっこいいから、やりたい”。宮侑はいつもバレーボールに対して”Must”ではなく”Want”であり、それって簡単なようで難しいことで、強く成長し続ける上で不可欠な要素なのだと思います。宮侑とバレーボールの関係性は、双子の宮治の言葉が一番端的に表していると思います。ユース合宿のメンバーに選ばれた侑に、選ばれなかった治が、二人の差を語った時の


侑の方が俺よりちょびっとだけバレーボール愛しとるからな

(32巻279話「愛」P.17)

ハイキュー!! 32 (ジャンプコミックスDIGITAL)

という言葉。運動神経とか、センスとか、努力とか、賢さとか、強くなる上で必要なものはたくさんあると思いますが、最後に差を分けるのは、全然論理的に説明できない”愛”。それが宮侑の原動力なんですよね。

 

ハイキュー!! 32 (ジャンプコミックスDIGITAL)

ハイキュー!! 32 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

 

 

最後に

何かに夢中になってそのために努力を続けることが、どんなに難しく、尊いことか。大人になると、より実感します。気づくと、しなきゃいけないに囚われてしまっている。だからこそ、バレーボールに魅せられ、愛し、献身するハイキュー!!の登場人物たちの、時に挫折を感じながら、時に何かを成し遂げ、前に進んでいく姿が私たちの心を打つのだと思います。感動をありがとう。